メディアの76%が動く「正しさ」よりも「らしさ」を前に出すコンテンツ戦略

「今年はジャーナリストにもっとクリエイターのように振る舞ってもらう」。ロイターのレポートで、世界のメディア幹部の76%がそう回答しました。客観性のプロたちが、こぞって「主観と個性」へ舵を切っています。僕たちも「役に立つけどつまらない」発信を卒業し、読者と信頼関係をつむぐクリエイターになるときです。
住 太陽 2026.06.03
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正しいだけの情報にはもう価値がない

企業のブログ記事はおそろしく退屈です。読者が自分のための記事だと感じるポイントはなく、印象に残らず、好感も持てず、どの企業の記事なのかを気にすることもありません。単に、綺麗に整えられた情報が並んでいるだけ。僕たちはこんなものを作るために多くの時間を費やしてきました。

この原因は、僕たちが長年とらわれてきた「SEO至上主義」です。検索エンジンに好かれよう、順位を上げようとするあまり、内容の正しさや客観性だけを気にして、誰が書いても同じような、無味乾燥なコンテンツを量産してきたのです。情報を求めて検索から来る通りすがりの人に向けて。

ジャーナリストがクリエーターを目指す?

情報の最前線であるメディアの世界ではいま、この流れを根底から覆すような大きな変化が起きています。それを象徴しているのが、ロイターインスティテュートのレポート「Journalism, media, and technology trends and predictions 2026」の中に記されたある調査データです。

その調査に応じた世界のメディア企業幹部やパブリッシャー関係者の4分の3(76%)が「今年はジャーナリストにもっとクリエイターのような振る舞いをしてもらうつもりだ」と回答しています。客観的な報道のプロたちが、公平性や一貫性から「個人の主観や個性」へと舵を切ろうとしているのです。

本来、客観的でフラットな事実を伝えるべきジャーナリストに対して、メディアが「クリエイター性」、つまり明確な主観や個性を求めてる理由は、AI時代の到来にあります。正しいだけの事実や、教科書的な分かりやすい解説は、すでにAIが瞬時に量産するようになり、正しさやわかりやすさだけでは商品価値を失ったのです。

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  • 情報の価値は、機能的価値から情緒的価値へ
  • 固定の読者に向けて書き、読者との関係性を作る
  • 共感、親近感、そして信頼感の醸成が理想

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