不安定なAI検索時代に中小企業が「無駄な対策」で疲弊しない判断基準

成長途上のAI検索に短期目線の対策は無駄が多い
AI検索は成長の途上であり、状況は極めて不安定です。AI検索のSEOはベストプラクティスが確立されておらず、十分な経験を持つ専門家も存在しません。このような不確実な状況下で、目先の変化に合わせた場当たり的な対策をしても、その多くは徒労に終わってしまう可能性が高いでしょう。たとえば次のような施策です。
根拠がなく低品質な「おすすめn選」記事への掲載は、現在のところやり方によっては有効ですが、そう遠くないうちに効果を失うでしょう。
報道価値のない情報でプレスリリースを乱発する手法が効果を上げているケースがありますが、実質的にスパムであるこの手法はどこかの時点で無効になるでしょう。
ポイ活ユーザーを対象とした簡易なアンケート調査も、一時的な話題作りにはなりますが、情報の質としては低く、長期的な資産にはなりません。
こうした手法を提案する業者もあるでしょう。短期間で無駄になる可能性の高い施策でも、作業の手間賃さえもらえればで売上になるからです。しかしそれを発注する中小企業にとっては無駄は無駄でしかありません。現時点のアルゴリズムに特化した短命な対策に手を出す余裕は中小企業にはないでしょう。
どう転んでも確実にプラスになる施策に集中する
現在のような不安定な時期には、今後の技術革新がどう進んだとしても確実に事業のプラスになる本質的な活動に注力すべきです。そのためのアプローチは大きく分けて二つあります。
一つ目は、自社にしか発信できない独自の情報の発信です。自社製品の仕様や、サービスの詳細、具体的な顧客事例、あるいは企業情報そのものなど、自社で発信しなければウェブ上に出てこない一次情報は、自社できちんと、漏れなく発信する必要があります。ただしこれらは一通り発信し終えれば一段落です。
もう一つ、継続的に取り組むべきなのが、パブリシティとクチコミの獲得です。その目的は知名度と評判の向上です。どれほど検索の仕組みが変わろうとも、社会的に知名度が高く、かつ評判の良い存在を検索エンジンやAIが無視し続けることは不可能です。信頼されている存在として認識されることは、技術の変遷に左右されない強固な基盤となります。
パブリシティとクチコミは検索やAIがなくても必要
パブリシティやクチコミは、世間から注目を集めていることの証明であると同時に、さらに知名度を広げていくための強力なエンジンでもあります。第三者からの肯定的な言及は、検索エンジンやAIがあってもなくても、またはそれらがどう進化したとしても、事業の成長にとって必要なものです。
とはいえ、メディア露出を狙えるパブリシティの機会はそう多くありません。ニュースとして取り上げられるような話題を提供できるのは多くても年に数回程度でしょう。特に中小企業の場合は、一般社会での認知度が低いため、報道価値を認められるハードルが高いという現実もあります。そのためマスメディア戦略だけに頼るのは現実的ではありません。